こんにちは。
 童話で「北風と太陽」という話があります。

 ある日北風と太陽が言い争いをしていました。どちらが強いかとい
うことで「道を歩いている旅人の上着の服を脱がせた方が勝ち」とい
う勝負をします。
 
 あらすじはこうです。まず北風が、力いっぱい冷たい風を吹いて上
着を吹き飛ばそうとします。しかし旅人は寒さにぶるぶると震え、上
着をしっかりと押さえてしまい、脱がせることはできませんでした。

 

 次に太陽が照らします。最初は優しいあたたかさで旅人を包んでい
ましたが、だんだん日差しを強くしていくと、旅人はあまりの暑さに
上着を脱いでしまいました。

  こうして、勝負は太陽の勝ちとなりました。手っ取り早く力まかせ
な手段をと
った北風よりも,ゆっくりと気長に着実な方法を選んだ太
陽が強かった
というわけです。


 これが物事への働きかけに関する教訓を示している話なら,旅人は
生徒です。「生徒」に「働きかけて」勉強させるために,私たちは教
師陣は自主的に勉強させる気にするために「太陽」になるのが理想で
すが,時に「北風」のような即効性をもとめて力で強く出ることもあ
ります。

 勉強が好きな生徒はほとんどいません。自主性に任せていたらやら
ない生徒が多いからです。気長に待つわけにもいきません。
 
 しかしながら,無理やり「やらされている」感のみで勉強をやって
いる生徒がいつか自発的にやるようにならねば真の意味での学力はつ
いていかないでしょう。

 大変難しい問題ですが,生徒に「勉強は自分のためにしなければ
けない」
ものだと早く気づいてもらえるように,我々は,生徒に日々
「風」を,そして太陽の「光」をあて続けていきます。