少し前、生徒にこんな質問をされました。
★「先生って(中学生の頃)頭が良かったんですか?」
これは結構答えづらいものです。
というのも、仮にとても学力が高かったとして、それを語るとどうしても自慢げに聞こえるでしょうし、仮にとても学力が低かったとしたら、今こうして桐光の教師として黒板の前に立つ資格が無いように思われてしまうような気がします。

この仕事をしていると、
「先生、なんで僕たち勉強しなきゃいけないんですか?」とか、
「先生って、なんで結婚しないんですか?」とか、
返答に困る質問が、たまにズドーンッと襲い掛かかってくることがあるんですよ。
私はそれらを勝手に❝デッドボール❞と呼んでいます。

さて、私の話に戻りますが、頭が良いかどうかと言えば、特に良かったわけではないと思います。ただ、幼いころから好奇心が並外れて旺盛な方だったと親から聞いていましたし、とにかく字を書くことが好きで、社会の資料集や国語の便覧を読むのも好きだったので、社会・国語・技術家庭はとても好きでした。好きだったので、得意になっていきました。

多くの小中学生のみんなにとって何が大変だろうかと推察するに、きっと『なかなか好きになれない・まだ楽しいとは思えない勉強と、ずっと向き合い続けていかなければいけない』ということかもしれませんね。特に好きではない教科は、少し頑張ったぐらいでは点数が伸びないとか、覚えたことをすぐ忘れてしまう傾向にあり、ますます悩ましくなります。そういう気持ち、私にもわかります。
実際私は学生時代に数学がとても苦手でした。
でも苦手だからといって、逃げてはいませんでした。
苦手でも点数を取ろうと、教科書の例題は完全に暗記しようとしましたし、計算問題でミスしたら終わりだと思っていたので、計算だけは誰にも負けないぐらい練習を繰り返しました。

そして運命の高校受験の日。
5教科目の試験が終わった時、
一番自信があったのは数学でした。
ちなみに私は、受験した高校に必要な内申点のボーダーラインよりも、2点ほど足りていませんでしたが、一番苦手だった数学で手ごたえを感じられたので、絶対に合格することを確信して帰路についたことを覚えています。
そして後日、実際に合格できました。
(私の前と後の受験番号の子(同クラスの仲間)は不合格でしたが…涙)

志望校を受験校にするために必要な内申点を、二学期にとれるのかどうか。
志望校合格に必要な学力が、自分にはあるのかどうか。
それを心配に思うのは確かに当然のことです。
でも、
思うように人生の可能性を切り拓くためには、学力の他に、また別の力も必要なのかもしれません。『忍耐力』『負けん気』『向上心』『意地』『自信』『責任感』などなど。

少し脱線しましたね。
★「先生って(中学生の頃)頭が良かったんですか?」
突然こんな質問をされても、とっさにこんなに長い説明が出てこないはずなので、答えに困るという話でした(^-^;)

生徒のみなさん!
勉強の質問には何でも答えますが、
それ以外の質問で私を驚かせないでくださいね。

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