数年前,大阪府の堺市に行きました。堺市といえば,大仙古墳(仁徳天皇陵)がある場所。

大仙古墳の近くを通過しましたが,あまりに大きすぎてこれが古墳であると認識できない。

しかし,ある程度の高さのところから見れば,それとわかる。


standing on the shoulders of Giants(巨人の肩の上に立つ)

私たち人類は,自分の背の高さからでは,地上の全体像を把握することはできない。また,数㎞先のものを見ることはできない。

しかし,巨人の肩の上に乗ったらどうか?

自分だけの力では見えない距離のもの,きれいな景色などを見ることができるでしょう。


勉強をする一つの意味はそんなところにあるのではないかと思うことがあります。

たとえば,中3で習う 2次方程式。

1から全部自分で考えろ と言われたら,天才でも方程式を解くのにかなりの時間と労力を要するでしょう。

しかし,先人が努力を重ねて解の公式を編み出してくれた。そのおかげで,公式さえ覚えていれば,どんな方程式でも解くことができます。(虚数解になる場合は高校で習ってくださいね)

過去に生きた人々の努力で積み重ねたもの,体系化した知識。それが「巨人」です。

勉強するっていうのは,その巨人の肩の上に登ろうとする行為です。

高いところに登れば,それだけ視野が広がって今まで見えてこなかったものが見えてくる。



中には「方程式とか将来 日常生活で使わないから...」と考える人がいるかもしれません。

ただ 実は私たち,毎日 無意識に「巨人」の肩の上に乗って生活をしていますよ。

私が子どものころには,パソコンもスマホも動画サイトもありませんでした。

しかし,現在はそれらを利用・享受できています。

それは,多くの人々の努力の積み重ねのおかげです。

ですから,「巨人」の肩の上に登ろうと少しばかり努力したって 罰は当たらないと思うわけです。

また,「巨人」の高さを1ミクロンでも高くすることができたら最高だな とも思うわけです。