塾の先生をしていると,こんなセリフを耳にする機会が多いです。
★「集団授業に合わないような気がします」
どの塾に通うか迷われていたり,現状で成績が停滞していたり,そういう子やご家族とのご相談の中で出てきがちなフレーズですね。
でもたまにふと思うことがあります。
もうこれはかれこれ10年ぐらい前からぼんやりと,いや時には強烈に思うこともあったことなのですが…“そもそも学校の授業って,全て集団授業ですよ” なんとも悩ましすぎることではありませんか。

今日本の小中学校に,極少人数制の学校はほとんどありません。
(過疎化の農村は望まざる状況として少人数になっていると思いますが…)
私立・公立の分け隔てなく,すべてが集団授業です。
でも子どもの中には“集団授業が合わない”という子が少なくないようなのです。
これは困ったことですよね。
本当は(集団授業が合わないといっている場合ではなく)集団授業に是が非でもついていかなくてはいけないのに,学校の集団授業というスタイルにもきっと合わないというわけですから。
しかも桐光と比べた場合,学校の方が1クラスの人数が2倍程度はいます。

私は何か困難なことが起きたとき,ひとつの言葉を頭に思い浮かべることにしています。
それは“And then?”です。
英語教師らしく,でも少し偉そうに英語で書きましたが,日本語にすると,
「じゃあどうする?」
というような意味になります。
しかしそうは言っても,日本の教育改革を私が担えるかといえば,そんなわけがありませんよね。
桐光教師として出来ることをやります。
それは“桐光生に集中環境を与え,あいさつや勉強への取り組みについてしつけ,周りの仲間の存在を自分への刺激に換えるよう促し,ちゃんと集団授業で成長できる子を育てる”ということです。

あらためてまじめなことを書いてしまいましたが,
このことはもう何年も桐光で当たり前のようにやってきています。
学校での様子まではわかりませんが,桐光生の授業中の取り組みの様子は他に誇れます。
やんちゃな子がたくさんいますが,桐光の授業中はカンペキです。
集団授業にどんな姿勢で臨めばいいかということをみんな知っていて,それを体現できています。
みんな出来ているので,新しく入ってくれた子もすぐにその当たり前の環境に適応します。
チェックテストがあれば満点近くとれるように準備してくるというアッパレな姿勢も,本部校の伝統になりつつあります。

まさにプラスの相乗効果ですね。
勉強の基本は学校の授業です。
その基本を忘れないように,そして最高の環境でプラスの勉強を提供してあげられるように,私たちは子どもたちにプラスになると思うことに全力で取り組んでいきます。
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